江南の旅、浙江烏鎮ー02

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この古鎮は瓦が面白い。日本の瓦の数分の一ほどの大きさで湾曲が更にきつい。
これを縦には被りながらずらして敷き詰めるがその間隔はかなり密だ。全体の
2/3以上は被っている。そして横方向には上に凸に敷き詰めた瓦の列の間に上に
凹の瓦を縦に並べて間から水が漏らないようにしているのだ。
日本だと、左右にもうまく被りがでるような瓦の形状と敷き方の工夫があるが、
それとは又違った工夫があるようなのだ。
そして運河に沿ってそう言う屋根が延々と甍を並べている。それぞれの家は
あるいはきちんと組んだ石垣の上に塗り壁と飾り窓の風雅とも言える暮らしを
見せているし、あるいは板壁が殆ど水中から生えてきたかのような水上生活者
ともいえる暮らしを見せている。
立派な家の屋根は当たり前だが立派で面白くない。
立派で無い家の屋根は時の為せる業か微妙にねじれ、くねりくねりして実に
味がある。時に瓦が破れ、縦横のねじれのなかに大きな欠落が見られると更に
味がでるが、中に居る人は雨漏りでたまらんだろう。
家と家の間には約束どおりのうだつがあがっている。所謂防火壁だが、うだつ
があがるほどに成功したということならこのあたりは豊かな街なのかもしれない。
運河には船が出て賑やかだ。
勿論観光用だが、船に乗って低い視線で街を見て見るのも面白いかもしれない。
十分わかるがやめておく。
ガイドがやかましそうだからだ。
瓦を眺めているうちにとうとう東柵街の端の方まで来てしまった。
ここで藍染の生地を買って帰ろう。

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