最近読んだ本、「イノセント」、「『好色一代女』の面白さ・可笑しさ」

  • 2015.05.11
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イアン・マキューアン、「イノセント」
イアン・マキューアンは大好きなんで図書館の蔵書検索してたら、まだ読んで
ない本があったんで早速借りることにした。
やっぱりこの人の本は面白い。東西冷戦の頃、ベルリンの壁がまだ存在した頃
の話やから、色んなものが古臭いはずやのにあんまり違和感がない。
ある日、イギリス人の若者が西ベルリンに赴任してきた。アメリカ政府との共
同作戦プロジェクトができた。
ベルリンの壁の下に秘密の穴を掘って、そこに膨大な規模の盗聴器
とテープレコーダーを仕掛けて東ドイツと東ベルリンの通信を傍受し、録音テ
ープから暗号を解読しようと言うのだ。彼はそのテープレコーダーの設置
調整担当させられた気鋭のエンジニアだ。上を目指して頑張っている。ある日、
分け知りの上司に連れられて仲間達と今で言うクラブみたいなとこに行く。
男と女が出会う場所のようだ。
戦争直後の西ベルリンではイギリスの人やアメリカ人はそれだけでもてそうだ。
仲間と楽しく飲んでいるうちに、今の回転寿司の注文品のように伝送間(エアー
シューター)を通ってメモが送られてきた。
「一緒にダンスは如何?」
見ればえらい美人。好みのタイプだ。青年はすぐさま恋に落ちる。ウブな青年
に夢のような日々が訪れた。
この幸せは何時までも続くのか?
ある日突然何が起こった?
そして、青年の決断した事は?
トンネルは?
結末は?
読んでいて、ああこれってこないだ読んだ「甘美なる作戦」って本を書くときに下敷きに
したんやねって思った。

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谷脇理史、「『好色一代女』の面白さ・可笑しさ」
前に、同じシリーズで「世間胸算用」を読んでえらい面白かったんでこの本を
読むのが楽しみだった。西鶴の本を読んでいると物語の流れもさることながら、
そこでうごめく人々が何をするのにいくらかかる?何を買うのにいくらかかる?
どんな事がケチでどんな事が贅沢なん?人情の機微ってどんな具合なん?
色々な場面が目に見えるように立ち上がって来て実に面白い。本来なら原文の
まま楽しみたいとこなんやけどやっぱり解説も合わせて読んどきたい。
題名からは、ある数奇な人生を送った女の生き様に焦点をあててその人生模様
を通して物語が流れるようなよくあるパターンを思わせるんやけど、実はかな
り、違う。確かにある女が事情あって遊女に身を落とし、その世界で一旦は頂
点に上り詰め、やがて転落して行く話ではあるんやけど、実は、そのスタイル
に名を借りて、その間にたどる様々な女のポジションがその当時どのようなも
のであったのかを事細かにルポジュタージュして行くものなのだ。
まるで芸能レポーターのようにまるで有識者コメンテイターのように淡々とし
かし面白く話はすすむ。ああなるほどそんなんやったんかと手を打ちたくなる
ようだ。
時にはこんな話もある。
一代女が遊女暮らしに行き詰まった。なんとかせんとあかん。金持ちのご隠居
さんを見つけた。この人をたらし込んで家の中におさまろう。相手は老人、何
とでもなるやろ。
と思いきや、なんとこの老人、精力絶倫なのだ。たらし込むどころか、このま
ま相手してたら死んでしまうと方法のていで逃げ出した。
実に面白い。

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